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〈sacai〉出身のデザイナーによる日本のブランド〈Tamme〉が2025SS『swap to elevate』を発表
〈sacai〉出身のデザイナーによる日本のブランド〈Tamme〉が、ブランドの次なるステップとなる2025SS『swap to elevate』を発表。今回のコレクションは「有刺鉄線にとまるツバメ」、「“動く” の可能性」「アトリエから望む気まぐれな空」「日常へのもうひとつの視点」「衿を正す」の5つの視点で構成された。
有刺鉄線にとまるツバメ。
有刺鉄線と、伸びやかで飄々としてみえるツバメ。それらのメタファーの組み合わせが、コレ クションのナラティブを強める。これは〈Tamme〉がこれまで以上にデザイナー自身の日常や心の機微と交流し、コレクションに個人的な視点や心境が浸透していったことを意味している。
“動く” の可能性。
「人生には、前進的あるいは後退的な移動がつきものなのだと思います」とデザイナーの玉田は言い、2025年春夏はブランドが“次のステップ”に昇るために不可欠なコレクションだと語る。アトリエの移転やチームの再編成は、単なる環境の変容に留まらず、「移動」と「制約」、そして「自由」に関する新鮮な洞察をブランドにもたらし、ブランドが捉える感情や思考の枠組みを広げるきっかけになった。
アトリエから望む気まぐれな空。
薄明かりの朝焼けから、日中、そして夕暮れが訪れるまで。「空」には、何かを超越する自由な象徴が潜んでいる。デザインはキーセンテンスとともに拡張し、「元の状態から配置を変えたり、 切り分けること」に着想されたあらゆるディテールは、結び、掛け、垂らし、外すといった動作を通じて姿形を自由に模索することが叶う。パスケース型の窓付きポケットは外側の景色より新しい視点が提供された事実と呼応し、空の色の移ろいは、ネイビー、オレンジ、スカイブルー、ホワイト、あるいはブルーストライプといったカラーパレットやパターンとして映し出された。
日常へのもうひとつの視点。
風に揺れる草原を想起させるウールガーゼのオンブレチェック、シースルーナイロンといった 軽やかな素材の選定は、コレクションに快適さと機能性を兼ね備えた価値を与え、「各々の swap (転換)」によって、酷暑が続く日々にも爽やかなニュアンスを添えることになる。日常の活動に寄り添う衣服として、さらに、スポーツウェアのディテールを取り入れ、私たちの身体が自然に、 そして軽やかに感じられる工夫がなされた。
衿を正す。
すべてのルックに、あくまで奔放に取り入れられたネクタイには、玉田達也が自らに向かって語りかける「衿を正す」の意味があり、変化の波の中で自分の軸を見つけることの重要性を象徴し、コレクションを通して着る人々と共有したいと願いが込められた。ブランド のフィロソフィーである「既存の更新」は意味を拡張し、これまでよりも気分や意思が反映された 2025 年春夏を通して、過去の経験を大切にしながらも新たな価値を見出し続けることの真価に対峙したことを意味する。これは常に、着る人自身の再発見の旅の成功を想う〈Tamme〉において、 もっとも未来志向なアティチュードの表明でもある。
■ Information
〈Tamme〉 – 2025SS 『swap to elevate』
Designer : Tatsuya Tamada
hotographer : Genki Nishikawa (mild )
Hairstyles and make-up : Yu Nagatomo (HOME AGENCY)
Look book models : RIZAL (AUBE) / FABIO (WIZARD ) / KO (TOMORROW TOKYO )
Concept visual model : AKITO (Donna)
Casting : Kousuke Kuroyanagi(VOLO)
PR : Sakas PR
Studio : 13 STUDIO
Creative editor : Tatsuya Yamaguchi