Jerskin Fendrixが新アルバム『Once Upon A Time… In Shropshire』を10/10にリリースすることを発表し、シングル「Beth’s Farm」を公開した。

2020年のデビューアルバム『Winterreise』や映画『哀れなるものたち』のサウンドトラックなどで注目を浴びるJerskin Fendrix。新作は、再び”自身の声”を取り戻すかのように制作されたパーソナルな作品であり、初めてのポップ・アルバムだ。

「このアルバムは、友人、家族、動物、そして最終的には父までもが突然立て続けに亡くなった時期に書いた。
作品は、故郷の美しさとその無垢さ、不思議さを記録すると同時に、それがいかにして崩れ去っていったのかという二重の証言でもあるんだ。」

アルバムの冒頭を飾る新曲「Beth’s Farm」は、記憶の中の理想郷にもう一度足を踏み入れるような楽曲だ。
煌めくシンセサイザー、変容するヴォーカル、装飾的なストリングスによって、「かつて死など存在しなかった場所」のノスタルジーと、死を知ってしまった後の喪失感が交錯する。そして、「Beth’s Farmでは誰も死なない」という一節に込められた矛盾と願望がアルバム全体を貫く。

アルバム『Once Upon A Time… In Shropshire』は、2025年10月10日に〈Untitled (Recs)〉からリリースされる予定。

ポップ、クラシック、シネマティックな構造、そして不穏な透明さ。Fendrixは、私的な痛みと幻想を行き来しながら「記憶という名のフィクション」に音を与える。