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陶芸家 松永圭太、橋本知成による初の二人展『The Shape of the Intangible 触れられないもののかたち』が開催

陶芸家の松永圭太、橋本知成による初の二人展『The Shape of the Intangible 触れられないもののかたち』が10月2日〜10月15日に開催されることが決定した。
岐阜県土岐市を拠点に活動する松本圭太と、滋賀県信楽を拠点に活動する橋本和成。異なるルーツ、技法そして哲学を持つ二人の土を用いて生み出した表現が、新作を中心に紹介される予定だ。

本展の会場となるのは、和光 本店地階 アーツアンドカルチャーだ。豊かな日本文化を活性化するための文化の発信地として2024年にリニューアルも行っており、「時の舞台」という新たなコンセプトの元、石橋英子がBGMを手がけるなど立体的な空間演出にも力を入れている。
松永氏が土に根差した芸術を通して、力強さを持った自然の生命力とありのままの自然の儚さが共存する造形を追求してきた一方で、空間全体をインスタレーションとして捉え、構造的なアプローチの中に素材の自然な表情を巧みに活かすことを得意とする橋本氏。
表現方法は違えど、「土」という共通の素材を通じて呼応し合う両者は、どのように触れられないものに“かたち”を与えるのか。“かたち”があるようで“かたち”にならないものの探求を表現する試みは、両氏の時間の流れや空間の広がりを感じられる、和光 アーツアンドカルチャーならではの特別な二人展となるだろう。
松永圭太(1986年生まれ、岐阜県)

岐阜県土岐市を拠点に活動する陶芸家。
2010年名城大学建築学科を卒業。2013年多治見市陶磁器意匠研究所を修了。2016年金沢卯辰山工芸工房を修了。
泥漿(粘土を液状化させたもの)を型に流し込む鋳込み成形を用いる。泥漿は自然に粗い土や細かな土、石などに分離し、それをゆっくりと型に注ぐことで、地層のような土肌が立ちあがる。その層には、長い時間をかけて堆積した土と、そこで営まれる暮らしの記憶が根づいている。
また、近年はNonaka Hill(アメリカ)で定期的に展覧会を開催するなど、活動の幅を広げている。
橋本知成(1990年生まれ、和歌山県)

滋賀県信楽を拠点に活動する陶芸家。
2012年京都教育大学教育学部美術領域専攻を卒業。2014年金沢美術工芸大学大学院工芸専攻陶磁コースを修了。2017年金沢美術工芸大学大学院博士後期課程工芸研究領域陶磁分野を修了。
作品は、球体や多面体などのミニマルな形態を手捻りで成形し、金属を含んだ釉薬と炭化焼成によって独自の質感と色彩を獲得する。大型作品は空間そのものと呼応し、設置される場に新たな風景を生み出す。焼成条件や素材の不確定性により一つひとつ異なる表情を示し、複雑な色調が立ち現れる。近年は陶とモルタルを組み合わせ、歪みや割れと精緻な直線を対置させることで、新たな知覚領域を切り拓いている。
幼少期の自然や造形への関心を背景に制作を続け、2019年LOEWE Craft Prizeファイナリストに選出。作品はV&AやLACMAなど世界の美術館に収蔵され、国際的にも評価されている。
■ EVENT INFOMATION
『The Shape of the Intangible 触れられないもののかたち』
期間:2025年10月2日〜10月15日
会場:和光 本店地階 アーツアンドカルチャー
オープニングレセプション
日時:2025年10月2日(木)17:00~19:00
会場:和光 本店地階 アーツアンドカルチャー
住所:東京都中央区銀座 4-5-11
*当日は松永氏と橋本氏の両名が来会。
