ベースギターとドラムのみ、という非常にミニマルな編成ながら、その厚みと圧倒的拡張感のある仕上がりは驚きである。アルバム発表に先んじて公開されていた「Shops! 」は、そもそもベースとドラムしか鳴っていないことすらも忘れてしまうほど演奏はタイトで、時折見せる狂気じみた展開も印象的だ。今作についてバンドは次のように話す。

「『Bigtime』は、このアルバムを聴くのに要する時間と同じ時間だけかけて、ベースとドラムのレコーディングをした。曲は数年前、Leiwshamという街に住んでいた時に、当時自分の周りにいたで神話的な人々や、幻想などの非日常的な出来事を緻密なリアリズムで表現する“マジック・リアリズム”という表現技法に影響を受けて書いたものだ。彼らは一般的に、非常に特殊で個人的な難問に普遍的な意味を求めている。意味のある場所にたどり着くまで長い時間がかかったが、結局はとてもシンプルな場所だった。そのパズルを解き明かすことで、多くの狼狽を引き起こすこともあったが、今となっては嬉しいことに、非常に価値のあることだったと感じている。この作品が、善良さと真実を持ち合わせた人々のもとに届くことを心から願っている。

Most Thingsの登場は、次なるロンドンのシーンの到来を想起させるエキサイティングな動き。彼らとその周りの動向には今後も注目してみてほしい。