| Information
LAのアーティスト Toro Y Moi。ニューアルバム『Hole Erth』を9/6にリリース。先行曲「Tuesday」を公開。
LAを拠点に活動するアーティスト、Chaz BearによるプロジェクトToro y Moi。9月6日に2年ぶりとなるフル・アルバム『Hole Earth』をリリースすることを発表。先行で収録曲「Tuesday」を公開した。
『Hole Erth』は彼にとってこれまでで最も大胆な音楽的方向転換を試みた作品だと言えるかもしれない。ポップ・パンクのアンセミックさに始まり、オートチューンを多用したラップまで、まさに近年のY2Kリバイバルの流れに真正面で向き合ったような作風だ。それはある意味で皮肉めいていながらも、Bear自身が過去に享受してきたカルチャーそのものを、見事に自身の音楽性に落とし込み、昇華させている。
『Hole Erth』はToro Y Moiのアルバム史上最多のフィーチャリングを盛り込んでいる。「Madonna」ではテキサスのラッパーDon Toliverを迎え、アンチ・ラブソングをムーディーに歌い上げる。そのほかにも元BROCKHAMPTONのメンバー、Kevin AbstractやDuckwrth、Porchesら、現行のヒップホップ、ソウル、オルタナシーンを彩る気鋭アーティストが多数集結した。今作は特にヒップホップにおけるBearのプロデューサーとしての巧みな能力を示している。彼のカルチャーにおける役割は、ラップ界最大の先駆者たちとの過去のコラボレーションによって、長い間確固たるものとなっている。『Hole Erth』はBearにとっては大胆な方向転換となったが、結果としてToro y Moiの作品に新たなサウンドの地平を切り開くものとなった。『Hole Erth』を構成するサウンドは、Bearにとって新たな領域のように感じられるかもしれないが、実際は、エレクトロニック・ミュージックを常に軌道に乗せてきたプロジェクト、Toro y Moiの原点回帰である。
アルバムのタイトルは、Stewart Brandが60年代後半から70年代前半にかけて発行していたDIYの定期刊行物『Whole Earth』へのオマージュである。大工道具の製品レビューから、自分で食料を栽培するためのガイド、シリコンバレーのスタートアップ・カルチャーにインスピレーションを与えることになる技術楽観主義的な分析まで、その類似点は『Hole Erth』の至るところに見られる。常に変化し、進化し、実験し続けることがToro y Moiの核心であり、『Hole Erth』では、Bearは新しい世界をぶつけ合いながら、彼を形成した無数のサウンドと時代を受け入れ、挑戦しながらも自分自身を取り戻しているのだ。アルバムは〈Dead Oceans〉よりリリース。
■ Release Information
ARTIST:Toro Y Moi
TITLE:『Hole Erth』
RELEASE DATE:2024. 9. 6
LABEL:Dead Oceans