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ブライトンのエクペリメンタル・フォークバンド big long sun、ニューアルバム『love songs and spiritual recollections』をリリース

イギリスはブライトンを拠点に活動する8人組エクスペリメンタル・フォークバンド big long sun。ニューアルバム『love songs and spiritual recollections』をリリース。元々は、ボーカルのJamie Broughtonのソロプロジェクトとしてスタートをし、その過程でメンバー加入を繰り返しながら、現在の体制へと辿り着いている。
big long sunは実に面白いバンドだ。2024年リリースの1stアルバム『big long sun: speakin』では、Stereolabを彷彿とさせる浮遊感のあるヒプノティックなトラックから、自宅のガレージから鳴っている音をそのまま落とし込んだような「make it blue」など、実験性と遊び心あふれた作風が印象的であった。Broughtonはバンドの音楽性について自身で「Future Bedroom Rock Pop(=未来のベッドルーム・ロック・ポップ)」とも言っていた。
続く2025年リリースの『whatever (whatever)』は、1stに見られたサイケデリックな質感のほか、タイトなリズムで構成された楽曲が複数あり、Gang of Fourや近年だとN0V3L、Mock Mediaらの鋭角なポストパンクのエッセンスも感じられた。詩人、画家、映像作家と多才なBroughtonのタレントが随所に散りばめられた興味深い一作だった。
今回『love songs and spiritual recollections』では、スラッカー・ロック、そしてそこから派生するアート・ロックの文脈へと踏み込んでいる。どこか陰鬱で、暗く、不気味ささえ滲んでいるが、そんな中でも壮麗さがあるのがこのバンドの面白いところだ。Built to Spill、Pavementらベテランが持っていた気だるさを、今にアップデートしたテイクとも言える。
歌詞は孤独に伴う狂気の様々な側面を探求している。「my stars aligning」では壮大で長いビジョンの喜びと恍惚感を提示しているのに対し、「call it a voice」は冷たく内向的なスタンスが一貫しており、その両面性の妙もBroughtonの計算された狂気であり、美しさでもある。
バンドは活動の指針となるマニフェストも掲げており、その精神性は確かに楽曲からも伺うことができる。ぜひ見てみてほしい。
The big long sun Manifesto
big long sunは怒れる子供たちのために音楽を奏でる
big long sunは汚れなきビッチのために音楽を奏でる
big long sunはマネキンのために音楽を奏でる
big long sunはケバブ店で働く人々のために音楽を奏でる
big long sunは駐車場のために音楽を奏でる
big long sunは傷ついた孤独な者たちとストナーたちのために音楽を奏でる
big long sunは金のために音楽を奏でる
big long sunは疑問符のために音楽を奏でる
big long sunはスティックのりをかじる者たちのために音楽を奏でる
big long sunは従順な犬たちのために音楽を奏でる
big long sunは無思慮な思索のために音楽を奏でる
big long sunはノートパソコンの画面のために音楽を奏でる
big long sunは村の町役場のマフィアのために音楽を奏でる
big long sunは道路作業員が泣くための音楽を奏でる
big long sunはあなたを愛した人々のために音楽を奏でる
big long sunは数え切れないほどのろうそくのために音楽を奏でる
big long sunは理解ある祖母たちのために音楽を奏でる
big long sunは悩みを抱える女性たちのために音楽を奏でる
big long sunは疑い深い道化師たちのために音楽を奏でる
big long sunは引退した配管工たちのために音楽を奏でる
big long sunは家のないカタツムリたちのために音楽を奏でる
big long sunは私たち自身のために音楽を奏でる
big long sunは打ちひしがれたセールスマンのために音楽を奏でる
big long sunは屋内に閉じ込められたミツバチのために音楽を奏でる
big long sunは有機物のために音楽を奏でる
big long sunは領主や地主のために音楽を奏でる
big long sunは悲しい船乗りのために音楽を奏でる
big long sunはそして幸せな偶然のために音楽を奏でる
big long sunはそしてビットコイン紳士のために音楽を奏でる
big long sunはそしてサイエントロジストのために音楽を奏でる
big long sunはそして神様の御名において音楽を奏でる
big long sunはそしてヴェルナー・ヘルツォークのために音楽を奏でる
big long sunはそして汗をかくキャベツのために音楽を奏でる

■ RELEASE INFORMATION
ARTIST:bog long sun
TITLE:『love songs and spiritual recollections』
RELEASE DATE:2026. 4. 22
LABEL:Mangovision
STREAM:https://state51distribution.lnk.to/biglongsun
