マンチェスターとベルリンを拠点に活動するJoshua Tarelle ReidとJoshua Inyangによるデュオ、Space Afrika。メディア各所で2021年のベストアルバムに選出され、世界的な称賛を浴びた前作『Honest Labour』以来実に5年ぶりとなる待望のニューアルバム『Quiet Storm』を、9月25日にリリースすることを発表。先行でアルバム収録曲「If This Is Hell ft. Deuén」がMVとともに公開された。

今作で彼らは、前作の「インダストリアル・ノワール」な音像をさらに拡張。アンビエント、トリップホップ、現代音楽の要素を自在に交差させ、都市の輪郭から広大なダブ・スケープを描き出した。技術的・感情的な飛躍を遂げた本作は、二人のアーティストとしての成熟を物語る、カタルシスに満ちた抽象的な組曲となっている。
プロジェクトの核となるのは、ブラック・アイデンティティやディアスポラに対する深い洞察だ。現代美術家のGlenn Ligonがアートワークを提供し、さらに1970年代の深夜ラジオ形式に由来する『Quiet Storm』という名をアルバムに冠した。このタイトルは、今作が持つ親密で官能的なムード、そして生々しい感情の機微を象徴している。

客演陣には、2025年グラミー賞受賞のオペラ歌手Axelle Fanyoをはじめ、Kelly Moran、Klein、RXKNephew、Kiala Ogawaといったジャンルを横断する多才なアーティストが集結。重層的なストリングスや朦朧としたラップ、ピアノの旋律が、精神性や人間の在り方、そして野心と内なる葛藤の間の緊張感を浮き彫りにしていく。

セルフプロデュースと揺るぎない信念によって結実した本作は、既存のカテゴリーを拒絶し、リスナーを未知の深淵へと誘う。歪んだ時間と薄明かりの霞の向こう側で、Space Afrikaは現代音楽における決定的なマイルストーンを再び更新した。