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メルボルン発 新時代のニュー・ウェーブアイコン Spike Fuck、名門〈Sacred Bones〉よりデビュー・アルバム『evidence』を10月2日にリリース

オーストラリアはメルボルンのアンダーグラウンド・シーンから登場し、10年間に渡ってその独自の世界観とアーティスト性を打ち出してきたカルトアイコン、Spike Fuck。2019年リリースのEP『Smackwave』は、ドラッグの使用、ジェンダー・アイデンティティ、カトリック、実存主義といったテーマをあまりに生々しく扱い、メディアから検閲を受けるほどの作品であった。
一時はアンダーグラウンドなパーティーからRick Owensのモデル、ハイファッション誌の表紙へと駆け上がり、自身の人生を赤裸々に語るインタビューで注目を集めたが、本格的なブレイクを目前にしてSpikeは突如として姿を消した。その失踪は、隠遁生活や再発、あるいは再発明といった様々な噂を呼び、熱狂的なファンたちの間でその神話は語り継がれてきた。
そんなSpike Fuckがついに沈黙を破り、名門〈Sacred Bones〉との契約を発表。長らく待ち望まれていたデビュー・アルバム『evidence』を10月2日にリリースすることを発表した。あわせて、リードシングル「All By Myself」をMVとともに公開した。
本作『evidence』は、「生存証明(proof of life)」を厚かましいほど表現した作品とも言える。かつて計画されていたアルバム『Pure O』を棚上げし、わずか3ヶ月という短期間で書き上げからレコーディングまでを行った。アルバムは、不在の理由を説明するものでも、執着や罪悪感をすべて告白するものでもない。かつてのSpikeが追い求めていた「真実の自己」という概念からも解放され、ただ「今、ここに存在すること」を提示する作品となっている。
先行シングル「All By Myself」は、ニューウェイヴ、グラム、ソウルが巧みに融合した楽曲だ。そのボーカル・パフォーマンスは、冷淡さと脆弱さ、そして狂気の間を揺れ動く。多幸感のあるパンキッシュなドゥーワップ風のプロダクションに乗せて、孤独に対する誇り、あるいはヘロインを打つ瞬間の「すべてをよこせ」というメンタリティから来る喜びを歌い上げている。
Spikeはこの楽曲とビデオについて次のように語る。
「もし誰かが『これはどういう意味か?』と尋ねるなら、私たちの仕事は成功したと言える。社会が神話を捨て去った今、私たちは自分たちの神話を作らなければならない。このビデオとアルバム全体は、一連の手がかりであり、証拠(evidence)のコレクションだ。答えよりも多くの問いを投げかけるものになることを願っている」
『evidence』は、議論の枠組みの外側に存在するアルバムだ。執着や美徳を問い直すことに意味はなく、ただ解釈に委ねられる。そこに残されているのは、一人の人間が生き延び、今ここに存在しているという、あまりに自明で圧倒的な「証拠」である。危ういまでの脆さと、生存に対する図太いまでの肯定感が同居するSpike Fuck。その存在自体が一つの詩であり、スキャンダラスな神話であった彼が、ついに実体を持って音楽シーンへと帰還する。この「証拠」が私たちに何を突きつけるのか、10月の全貌公開が待ちきれない。
■ RELEASE INFORMATION

ARTIST:Spike Fuck
TITLE:『evidence』
RELEASE DATE:2026. 10. 2
LABEL:Sacred Bones
STREAM/ORDER:https://spikefuck.lnk.to/evidence
