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イタリア・ミラノを拠点とする建築家、研究者であるAndrea CaputoによるAndrea Caputo Studioが設計した、韓国・ソウル発のセレクトショップ「WORKSOUT」の日本初店舗「WORKSOUT AOYAMA」が2026年4月11日(土)にオープンした。

2003年に韓国で設立された「WORKSOUT」は、ストリート、アウトドア、ミリタリーなどといった様々なファッションスタイル、そしてアートや音楽といった多様なカルチャーシーンを横断しながら、ブランドとのコラボレーション、アーティストとのイベントや空間演出などを通じて、思想と体験を発信するカルチャーハブとして存在している。「WORKSOUT AOYAMA」では、世界各国のストリートブランドを中心に、アパレル、シューズ、アクセサリーなど幅広い商品を取り揃えている。

本建築は、この地区の建築的アイデンティティを長らく形づくってきた美的および言語的コードを再構成することを試みている。青山は歴史的に、大手ファッションメゾンのフラッグシップストアの集積によって特徴づけられてきた場所であり、建築表現はしばしばラグジュアリーのスペクタクルや、ファサードや外装、空間的ナラティブの主要な装置としての高級素材の提示に委ねられてきた。

本プロジェクトは、このようなロジックが今日においてはすでに消耗しているのではないか、あるいは、少なくとも異なる歴史的局面に属するものではないかという問いから出発している。経済的・環境的・文化的に不確実性が蔓延し、未来の展望がますます不定形なものとなっている時代においては、異なる想像力に根ざしつつも、決して洗練度を損なわない新たな表現のレジスターを探る必要がある。

この前提から、時間性という概念への意図的な関与が導かれており、建物のクラッディング(外壁や屋根に仕上げ材を被覆する工法)は、日本の建設現場に見られる過渡的な風景、さらには世界中の都市に共通する仮設的状況から直接的に着想を得ている。市場で容易に入手可能な既製の要素や、プレファブリケーション素材を採用し、意図的に簡素化された、鉄筋コンクリートの主要構造体を、軽量なアルミニウム製の足場状フレームが包み込んでいる。通りに対して建築は、アイコニックで決定的な存在感を主張するのではなく、工事中の視覚的連続体のなかに自らを差し込み、エフェメラル(仮設性)そのものを構成原理として受け入れている。

さらに本プロジェクトは、大きなテキスタイル面の導入によって言語の宙吊り状態を二重化している。これらの布は足場の保護シートを想起させると同時に、都市のビルボードのスケールをも喚起し、ファサードというものを固定的で完結した条件として捉える認識をいっそう不安定化させる。その結果として生まれるのは、存在と後退、構築とイメージのあいだに位置する建築的装置だ。

この戦略が最も強い表現力を獲得するのは、むしろ夜間の状態においてである。照明によって浮かび上がるテキスタイルの外皮は、周囲の視覚的強度を吸収し反射する抽象的な光の場へと変容する。この点において本計画は、写真家・杉本博司の作品、とりわけ1993年の『ドライブイン・シアター』シリーズとの暗黙の対話関係を結んでいる。そこではカメラの露光時間が映画上映の全時間に一致し、その結果、ほとんど空白にも見えるイメージのなかに、数時間にわたる運動と物語が単一のフレームとして圧縮されている。

同様に、「WORKSOUT」のための本建築は「アクティブな中立性」とでも呼ぶべき状態を生み出すことを志向している。すなわち、言語の停止そのものによって意味を生成する建築である。青山という共鳴的でカコフォニック、かつ極めて露出度の高い都市文脈において、この戦略はミメティックな身振りではなく、批評的なスタンスとして構想されている。それは、現代都市における建築・イメージ・時間の関係性を再考するためのひとつの誘発装置である。

「WORKSOUT AOYAMA」のためのインテリアプロジェクトは、現代のマルチブランド空間に一般的に見られる戦略を大きく再定義するものである。韓国企業として長年培ってきた、高度な商品セレクションを提示するための、洗練されたプラットフォームとして、空間を構想するのではなく、よりラディカルなハイブリッド化を提案する。全体面積のおよそ50%が、デザイン、建築、そして視覚芸術の領域におけるリサーチ主導型コンテンツを受け入れる展示空間として割り当てられている。

この転換によって、建物は並行するプログラム的ロジックによって段階的に「汚染」されていく。三層にわたって展開される各フロアには、ギャラリーのタイポロジーに明確に結びつく空間領域が定義されている。これらの領域は、より商業的なゾーンから、空間構成および素材表現の両面において意図的な距離を確保している。目的は、リテールの否定ではなく、その優位性を揺さぶりながら、継続的なキュレーションのインフラを内部に埋め込むことにある。

展示空間は、高度に抽象化されたレベルで構想されている。床面は、あらゆるインスタレーションや一時的介入に対応可能な白く光沢のある仕上げとされ、これらの中立的なプラットフォームは、建設システムに関するAndrea Caputo Studioの長年の研究から生まれた建築的背景装置によって囲まれている。これらの要素は、異なる施工段階を示す換気ファサードの断面のように想定されており、その構築的ロジックを露わにすることで、芸術的介入や実験的展示のための理想的な舞台背景となっている。

これらのギャラリーゾーンの背後、各フロアの周縁部では、空間の雰囲気は徐々にリテールの運用要件へと移行していく。ここでは、「WORKSOUT」のブランド世界と多様なマルチブランドのセレクションが、スタジオによって設計された長大な金属製の壁面システムに沿って展開されている。これらの装置は、内部空間の残りを規定する、意図的に露出された未仕上げコンクリートのほとんどブルータリスト的な存在感と、生産的な対比を生み出している。

本計画では、設備機器の視覚的消失に向けて大きな設計的努力が払われている。照明や機械的な暖冷房・換気装置は完全に隠蔽され、これは、外部ファサードから内部へと侵入するスキャフォールディングのボリューム内部に、すべてのインフラ要素を集約するという戦略によって実現されている。空間のオーガナイザーであり、ストレージであり、音響サポートであり、技術的コンテナでもあるこの連続的フレームワークは、プログラム装置の全体を吸収し、残された空間に驚くほどの明晰さと概念的精度をもたらす。

この意味において、インテリアプロジェクトはファサードにおいて展開された時間性と中立性の建築的理念を拡張し、さらにラディカル化している。建物は、商業、リサーチ、展示、インフラが固定的なヒエラルキーなしに共存する層状のフィールドとなり、文化的生産とリテール体験を分離された領域としてではなく、現代都市における相互生成的条件として捉える新しいマルチブランドモデルを提示している。


Andrea Caputo

ミラノを拠点とする建築家・研究者。建築および都市計画に関する継続的なリサーチと、実務とを横断しながら活動。2011年には自身の名を冠したスタジオを設立。

都市文化の美学的・社会的側面に関する最初の探究である『All City Writers』(Critique Livre、2009年)は、広く引用される重要なリファレンスとなっている。2018年からは、建築誌『Domus』において現代建築の実践を紹介する連載「Studio Visit」のキュレーションを担当。2022年にはアニーナ・コイヴとともに『U-Joints, A Taxonomy of Connections』を出版。また、ヴァストゥシルパ財団と共同で制作し、2023年に刊行されたバルクリシュナ・ドーシ(2018年プリツカー賞受賞)の建築に関する包括的な調査書も手がける。さらに、ミラノにおける建築とデザインの拠点「Dropcity」の創設者でもある。


OPENING DAY : 2026. 04 .11(SAT)
ADDRESS : 東京都港区南青山3-17-6
OPENING HOURS : 12:00 – 20:00(平日)、11:00 – 20:00(土日祝)

PHOTO :NILS EDSTROM, YURIKA KONO