Interview – Johnnivan

グローバルな視座と独自のアプローチを持つバンドが増えている日本のインディーシーン。そんな多様化しているシーンで、異彩を放ち話題を呼んでいるダンスロックバンドJohnnivan。今回、バンドの最大の魅力でもあるライブパフォーマンスに対する向き合い方、そしてバンドにある一つの軸をメンバーのShogo Takatsu (keys)に伺った。

ー 共通しているマインドは変化を恐れず進化し続けること ー

– まず初めにバンドの簡単な自己紹介をお願いします。

Shogo Takatsu(keys.)とJohnathan Sullivan(Vo.)を中心に結成した米韓日からなる多国籍ロックバンドです。メンバー5人は人は東京の同じ大学で出会った友人です。

– 現在のメンバー編成となった経緯は?

まず僕がJohnathanとバンドを組みたいという思いが軸にありました。3つ下の後輩でしたが初めてスタジオに入ったとき、初めてステージを共にしたとき、ただの音楽を超える何か光るものを感じました。今もそれは変わりません。その他3人は僕が考えるこのバンドのベストメンバーに声をかけて結成しました。元々大学の友人からスタートしているのでバンド自体はすんなりスタートしました。

– 「次の作品に向けて成長するための良いスタートになった」とお話しされていた1stアルバム『Students』を経て、2ndアルバムが秋にリリースされるようですね。新作は前作と比べ、どのような変化があるのでしょうか。また、アルバムのコンセプトやイメージがあれば教えてください。

2ndアルバムは本当の意味でメンバー5人でコラボレーションして制作することができたと感じています。これまではアルバムを制作する上で一つの理想像があり、それを目指してワークしていくスタイルでしたが、今回は製作の中で理想像を設けずに柔軟に製作を進めていきました。今回を経て良い意味で今までの完璧主義で緻密なスタイルを抜けて一皮向けることができました。もちろんファーストアルバムまでは一つのスタイルとして持ちつつですけどね。コンセプトやテーマはまだ秋リリースなので詳細は言えませんが、よりオーガニックで柔らかいアイディアが詰まっているかと。

ー 音源はライブへの招待状のようなもの ー

– 楽曲制作はどのような過程で行っているのでしょうか?

基本的にはJohnathanが原案を考えることが多いです。たまに僕が原案のこともあります。その原案をメンバーに配りアイディアを混ぜていく流れです。比較的原案の段階で練る割合が多いかもしれません。

– ニューウェイヴやダンスミュージックにルーツがあると聞きましたが、他にも影響を受けている音楽があれば教えてください。

メンバー全員、色々な音楽を聞いて来ましたが、Talking Heads, David Bowie, Police, Yellow Magic Orchestra, The Cure, Nine Inch Nails, Radioheadあたりには大きく影響を受けていますね。どれも偉大なアーティストとして尊敬しています。

– 各方面でJohnnivanのライブパフォーマンスは高い評価を獲得しているようですね。また、ファンの意見ではライブのたびに楽曲が明確にアップデートされているという意見もありますが、バンドが理想とするパフォーマンスのイメージはどのようなものなのでしょうか。

音源はライブへの招待状のようなもので、ライブに来たファンの方々にはそのショー限りの感動を持ち帰ってもらいたいと思っています。なので、何度も同じようなライブをすることはないし、そこに妥協や甘えはありません。どうすれば演奏する自分たちやオーディエンスがノリ続けられるかを常に考えて、新しいアレンジやセットを考えています。なのでまだまだ未完成だし、自分たちの目標のイメージは変わり続けています。その過程で少しでも多くのアートを生み出せたらと考えています。

– 「Nobody’s Awake In This House」の初期にリリースされた音源とEP『Pilot』のバージョン でも若干の変化を加えてますね。

この曲についてテクニカルな面で言うと、EP『Pilot』の製作からプロデューサーのTakeshi Iwamoto氏を加えていることがあります。彼は本当にリファレンスに富んでいて、新しいアイディアやその手がかりを私達に示してくれます。Johnnivanとしては製作にメンバーが加わったような感覚で非常に刺激を受けます。元々バンド5人としても変化を追求し続けるスタイルですが、そこに別のエッセンスが加わる感覚でエキサイティングですね。

ー そういった環境だからこそ、新しいアイディアが生まれて良いアートを作っていける ー

– 昨年に、DYGLのツアーでオープニングアクトをされていましたが、この時の経緯や彼らとのエピソードがもしあればお聞かせください。

ストーリー性があればよいのですが、本当に突然バンドあてにOA依頼のメールが来ました(笑)。2018年にバンドを結成する前からもちろんYkiki BeatやDYGLの活動は注目していたので素直に嬉しかったですね。ボーカルの秋山さんに会って早々に『目標とかあるんですか?やっぱグラストンベリー?』と聞かれてやっぱ流石だなと思いました(笑)。秋山さんに背景をききましたが、友達のインスタにJohnnivanが乗っていてそこで知ったとのことで、Social Mediaに感謝ですね。是非、またどこかで共演したいです。

– 別のインタビューで「バンドに意味を持たせたくない」や「新しい音楽を作りたい」という言葉を目にしました。自由で様々なルーツを感じる新しい音楽の中でも、全員が共通して持っているイメージや軸はあったりするのでしょうか。


共通しているマインドは変化を恐れず進化し続けることです。そのためにはメンバー間でなんでも話すし共有します。もちろん、それは音楽以外のことも一見どうでも良い良いようなこともです。そういった環境だからこそ、新しいアイディアが生まれて良いアートを作っていけるのではと考えています。

– 最後に読者に向けてメッセージをお願いします。
いつもJohnivanの音楽を聴いてくれて有難うございます!
8/31(水)にnew single「No One is Going to Save You」をリリースします。そして、今年の夏から沢山の新しい音楽をお届けしていきます。ドライブしながら、まったりしながら、自分のスタイルで聴いてくれると嬉しいです。そしてライブでお会いできることを楽しみにしています。
See You soon!


■Release Information

ARTIST:Johnnivan

TITLE:「No One is Going to Save You」

RELEASE DATE:2022. 8. 31

LABEL:Ceramic Foot


Biography

Johnnivan

日本、アメリカ、韓国の多国籍メンバーで2017年に結成された5人組Johnnivan。ニューウェイヴやアートロック、ポストパンクなど多彩な影響を感じるダンスミュージックは日本のインディーシーンで異彩を放つ。「音源はライブへの招待状のようなも」という本人たちの言葉の通り、バンドのライブパフォーマンスは各方面で評価を得ており、過去にはりんご音楽祭、SUMMER SONICに出演。2020年に1stアルバム『Students』をリリースした彼らは、今秋に2ndアルバムをリリースを予定している。